ス・ス・ス・スプラァ~ッシュ!! ニューアルバムを引っさげ、あの町この町お騒がせしてきた愉快な6人が、渋谷の夜をUNSCANDAL色に染めるために帰ってきたぜ! ハイテンション・ハイスパート・ノンストップで突っ走った4月14日のワンマンライブ、せめて文字と写真だけでも楽しんで貰えるように遅ればせながらレポートするぜぃえ~ぃ!

 予定時刻を少し過ぎたころ、場内が暗転するとO-Crestの壁面に前フリ映像が映し出される。内容はUNSCANDALリーダーであるスズーキのメンバーへのシゴキ……じゃない、今日のワンマンに向けて民主的なミーティングの場面。そして、まるで誰かに強要されているわけでもないのにやる気満々で意気込みを語るメンバーたち。『Everybody!よ~こそ!(スズーキ)』緞帳が落とされると、ステージには黒のスーツでビシッと決めた6人が勢揃い。映画『UNTOUCHABLE』の世界を思わせる出で立ちだ。1曲目はアルバムでもオープニングを飾る『1.2.3!!』。いきなりトップギアで始まったステージは同じくアルバム『UNSCANDAL』から前ノリのナンバー『Speed soul music』『over』と続く。ギリギリまで身を乗り出し、フロアを煽りまくるスズーキ、サックスのJrとトロンボーンのガジローもステージ狭しと動き回る。続いては、故B・ブロディの咆哮を思わせるチャントから始まる『毒イチゴォ~』。花冷えの屋外と裏腹にO-Crestの中は春を通り越し一気に夏の熱気だ。

 「改めましてコンバンワ!UNSCANDALです! ワンマンライブにようこそ!最後までガンガン楽しんでいこうぜいぇいぇ~い!」約1年半ぶりというワンマンライブ、そう、アナタとUNSCANDALのステキなひとときはまだ始まったばかり。4曲目で息切れしてる場合じゃないぜいぇいぇ~い!kozzzのギターが刻むスカのビートが導くのは『空を見上げちゃってさ』。そのエンディングはそのまま『DRIVE DRIVE』のイントロにつながって、めくるめくタテノリの嵐に皆を巻き込んで押し流していくのだった。

 『DRIVE DRIVE』からさらに『月の明かりに照らされて』と続いたSKA-PUNKビートの嵐が通り過ぎると、本日最初のゲストが登場。「パーカッション、ペドロ佐野!みんな気軽にペドロちゃんって呼んでね!せーの!(スズーキ)」「ペドロちゃ~ん!(皆)」「うるさいよ(ペドロ)」ペドロのボンゴが響き出すと、気分はもうカリブ海からディープサウス、ホーンの響きも甘くお贈りするのは『スクランブル』『ライフ』

 UNSCANDALのライブで毎回配られるお楽しみのフリーペーパー。今回、紹介されているのはるのは、アルバム『UNSCANDAL』のジャケット撮影秘話だ。トレイ下に秘められた荒々しくも艶やかな6人の、Half Bottomless(和訳:パンツ丸見え)セクシーショット。「それまでノリが悪かったスタッフから、オレたちが脱ぎ始めた途端にガーッと前に来て色々な指示が飛び始めました。オレたち、間違ってないよね?」とはスズーキの談。未見の人は即刻アルバムを入手すべし。そして、マル秘情報満載のフリーペーパーを読みたい人は、UNSCANDALのライブに足を運ぶべし!

 kozzがギターをアコギに持ち替え、続いてお贈りするのは6/8の何気に詩的なナンバー『つみびとの歌』。ココで本日2人めのゲストが登場。一説にはBrazil出身、ホントはUNSCANDALのお友だちコンコンジャンプのメンバー、パーカッションニストのヒロコ・ゴンザレスさんだ(ギャラ=200ペソ。安っ!)。華やかさ&明るさ5割増し、リオのカーニバルライクに『ラテンちっく』、ハカマのベースが唸る『From kingdom』、そして色とりどりのリズムが目まぐるしく炸裂する『splash』

 ペドロとヒロコは残念ながらココで退場、お役御免。「人数が少なくなってもオレたち頑張るからね!頑張る人たちを紹介します!」メンバー紹介を挟んで、Jrの金色のAサックス、スズーキの銀色のペット、そしてガジローの赤いトロンボーンが息のあったハーモニーを奏でる『ダイナマイトボディ』。ワイルドなビートの『jungle lady』、そして6人一丸となってグイグイ引っ張っていく『それでも僕らはまわってる』。ライブも終盤戦に差し掛かり、メンバーの演奏も皆の反応も益々熱く、盛り上がっていく。

 オープニングで流れた映像には、今にちに至るまでの様々なお宝映像もしくは若気の至りが挿入されていたのだ。「あの時と、残ってるメンバー50%です!みんな社会復帰してしまいました!(スズーキは)戻れないでおります……」楽しかった時間にも、そろそろ終わりが近づいてきた。「次の曲が最後の曲……ではありません。最後から2曲目でございます。(皆:ええ~っ)腹八分目がいいのでございヤス」クロージングにむけてまずはグルーヴィーな空間に身を委ねて『そうとういい空間に』、そして本編最後を飾るのは『HAVE A GOOD TIME』「Thank you!どうもアリガトウ!」名残を惜しみつつステージを去る6人だった。

 アンコールの声に急かされ、ステージに戻ってきたUNSCANDAL with ペドロ。しかし、スズーキの姿が見えない……皆から起こる「スズーキ!」コール。「オレだけモテた~い!」皆を待たせた揚げ句、登場するなり脈絡もなくオレ様節炸裂のスズーキ、アルバムジャケットのグラサンに赤いシャツで怪しさ300ペセタ増。「メチャクチャ着替えに手間取った~。市川猿之介の早変りを次回までに会得しておきます!……まだまだ楽しみたいか~い?」ココで「No!」と答えが返ればそれはそれでネタとして面白いが、もちろん皆はまだまだ満足していな~い!アンコール1曲目はアルバム収録曲で、今日まだ演奏してない最後の曲・『GORI-LLA(原題「宇宙猿人ゴリなのだ」)』。縦横無尽にリズムが跳ね回り、そこにホーンとボーカルがスリリングに絡んでいく。そしてアンコール2曲目にして2度目のクロージングナンバー・『涙・なみだの物語』。コレが騒ぎ納めとばかりに皆もUNSCANDALと一緒に走る!踊る!歌う!「THANK YOU!! UNSCANDALでした!」

 再び6人が引っ込んだ後にもまだまだ皆は満足しない。拍手に誘われUNSCANDALが1人づつ持ちネタを披露しつつステージに再登場。どんなネタだったか気になる人は、ぜひライブに来て生で見てね♪「本当にどうもありがとー!久々のワンマン楽しかったです!」最後に登場したスズーキがインフォメを一言述べたあとは今度こそホントにホント、本日ラストの曲「No No No……『Noisy』!」。楽しさに思わず頬が弛む・目尻下がる・そして元気になるUNSCANDALの魅力がイッパイのナンバーで皆にしばしのお別れ。これから夏、ワンマンの他にも沢山のライブが目白押しのUNSCANDAL。「また遊びに来てね!今日はすっごい楽しかったです!アリガトウ!!」また次のライブまで、See Ya!!