第13話 「天使」

ゾーン脱出に喜ぶ間もなく、歌音の追撃を受ける荊たち。
壊れた鉄グモを操り、荊たちの乗る電車を破壊しにかかる歌音。
体の限界を超えても攻撃の手を緩めない歌音に荊は圧倒されてしまう。
この状況を打破するため、荊は歌音の弱点である水を利用することを思いつく。
残されたバズーカの弾はあと1発。
ビルの屋上にある貯水タンクを狙う荊だったが、歌音の捨て身の突進により失敗してしまう。
万策尽き、反撃の意思を無くす荊。
だが、ふと遥人の面影を思い出した時、荊のポケットから遥人に貰った爆弾が手元へ転がる。
荊は瞬時に爆弾を手に取り歌音の脇にある貯水タンクめがけて投げつける。
水を被り感電する歌音。鉄グモから落下し、高架下へ墜落しそうになる歌音と詩音を荊は救い出そうとする。
「この電車に乗る資格はない」と拒む歌音に対し、それでも荊は手を伸ばすのだった──。
一方で息吹の出産も無事に終わり、双子の元気な赤ちゃんが生まれていた。
三島教頭のヘリも到着し、プラネットの生存者に別れを告げる荊たち。
コッペリオンたちの修学旅行はまだまだ続く──。

第12話 「約束」

駅のホームで電車の到着を待つ荊と葵たち。
だが、そこに現れたのは電車ではなく小津姉妹と第一師団の姿であった。
荊の説得も虚しく、自らを追いつめるかのように激昂していく小津姉妹。
その最中、プラネットの人々の希望を乗せた電車が駅へと近付く。
荊たちが電車へ乗り込むのを阻止しようとする小津姉妹。
荊は遥人の残した爆弾を利用し、小津姉妹の撃退を図る。
ギリギリのところで乗車を果たした荊。
しかし、その車内で遥人の悲報を知ることに……。
絶望に打ちひしがれる荊に対して葵は「みんなあなたの明るい顔を見て生きる勇気をもらった」と涙ながらに訴える。
葵の言葉や、ふと聞こえた遥人の声に勇気づけられた荊はなんとか持ち直し、ゾーン脱出に気持ちを向けるのだった。
その一方で息吹の出産が間近に迫り、付きっきりで看護にあたるタエ子は危険な選択を迫られることとなる。
「全ては一瞬で終わる!」電車内の生存者に告げる荊。
いよいよ電車はゾーンの霧へ突入する──。

第11話 「覚醒」

突如現れた巨大ロボの正体は第一師団の秘密兵器「鉄グモ」であった。
なんとか鉄グモを撃退しようと応戦する荊たちであったが、どんなに攻撃を加えてもびくともしない。
ついには鉄グモによって白外套が救出されてしまう。
さらに苦戦する荊たちに小津姉妹の襲撃までもが加わる。
葵は鉄グモを止めるためハッチのスイッチを押そうとするが、それを阻止するべく歌音が電撃を放つ。
その瞬間、葵の隠された力が覚醒し、鉄グモの弱点であるモーターを露出させることに成功。
そして荊は見事、鉄グモを破壊する。
荊を駅のホームに残し、五次郎がいる変電所に向かう遥人。
合流した二人は電車を動かすため、必死の復旧作業にあたる。
復旧完了後、駅へと走る二人だったが道中で白外套に遭遇。なんと遥人が被弾してしまう。
間一髪のところで黒べえ親方に救出されるも、今度は電柱の修理を行っていた源内がゾーンの風を浴びてしまい‥‥。
様々な人の思いを乗せた電車がついに動き出す。
しかし、進行先にある信号機が線路に崩れかかるというトラブルが発生。
それを見た遥人は、一人電車から飛び降りるのだった──。

第10話 「人間」

ついにゾーンを脱出する作戦が開始された。
荊率いる陽動班は小津姉妹を積極的に引きつけ、時間を稼ぐことが任務である。
歌音の生体電気を察知し、目標物の居場所を探る特殊能力──。
それを逆手にとった遥人は生体電気を発する爆弾を複数仕掛け、敵の目を欺こうとする。
見事、歌音を攪乱することに成功した荊たち。
しかし、荊の思惑とは裏腹に、探索を諦め旧首都中心部へ向かおうとする小津姉妹。
これを阻止するため、小津姉妹と対峙する葵だったが、結局何も出来ずに逃げ続けることに。
そんな葵をかばい、詩音からの攻撃を受けるノーセンス。どうしようもない惨状を目の当たりにした葵は‥‥。
その頃、荊と遥人は第一師団にいる息吹の夫(太郎)を見つけ出す。
だが、彼を連れ出そうとした矢先、歌音と第一師団に囲まれてしまうのだった。
太郎の助太刀によって辛くを危機を脱した荊たちだったが、今度は謎の巨大ロボットが襲来し──。

第9話 「陽動」

急激に迫り来るゾーンを回避するため、荊たちは脱出作戦を練り始める。
八方塞がりの状況下で、荊はかつて旧都心を走っていた電車を利用する案を思いつく。
第一師団を引きつける陽動班と電車を動かせるようにする整備班に分かれ、着々と準備を進める荊たち。
その一方で息吹の陣痛が再び始まってしまい、駆けつけた五次郎はタエ子に息吹のお産を依頼する。
不安で押しつぶされそうになるタエ子だったが、前回救出したあやめ婆さんの協力もあり、自ら子供を取り上げる決意を固めるのだった。
翌朝、陽動班・整備班の準備が整う。
ゾーンから脱出するため、息吹を無事に出産させるため、それぞれの目的を果たすために作戦が決行される―。

第8話 「姉妹」

荊たちの行く先に立ちふさがった、コッペリオン掃除係に所属する小津姉妹。
いきなり襲いかかってきた二人を荊たちは間一髪のところで回避する。
第一師団と共に行動を共にする小津姉妹の目的はいったい何なのか!?
荊の疑問をよそに、あえなく小津姉妹によって取り押さえられてしまう。
そんな荊の窮地を救ったのは、遥人から手渡されていた新型爆弾であった。
絶体絶命の状態から脱した荊は、第一師団から奪った戦車で小津姉妹を迎え撃つ。
だが、電撃を操る歌音の超人的な特殊能力の前に苦戦を強いられ、再び荊は追い詰められていくことに。
一方、荊たちと離れ単独で行動していた遥人は、旧首都を吹き抜ける不吉な風を察知するのだった──。

第7話 「遥人」

白外套率いる第一師団の凶弾に倒れ、重傷を負ってしまった荊。パニックに陥る葵を諫めつつ、遥人が必死の救命措置を試みる。
その後、荊の負傷に責任を感じた葵は倉庫へ引きこもってしまうことに──。
一方、遥人たちは第一師団の行動目的を吐かせるため、捕虜となった白外套と対峙する。頑に口を割ろうとしない白外套。
だが、やがてその重い口から語られたのは、世界を惨劇に巻き込む恐るべき計画であった──。
その直後、刻一刻と出産が迫る息吹の容態が急変したため、旧首都中央部にある病院へ向け出発する。
そんな荊たちの目の前に、防護服を身に着けない女子高生2人組が現れ‥‥!?

第6話 「惑星」

第一師団の包囲網をくぐり抜ける方法を模索する、荊とプラネットの生存者たち。
そこへ侵入者がいることを知らせるサイレンが鳴り響く。
狼が来たと勘違いし、不用意に外へ出た葵は第一師団に捕まってしまう。
この時、「第一師団の目的は生存者ではなくコッペリオン自身にあるのでは」と荊は仮説を立てる。
葵の救出に向かう荊であったが、第一師団のリーダー「白外套」が立ちふさがる。
強襲を受け気絶してしまった荊。そのピンチを救ったのは、「掃除係」の黒澤遥人だった。
第一師団の元に残された葵を今度こそ救出するため、荊たちは第一師団の居る浄水場へ向かう。
遥人が隊員達を陽動し、荊は捕われた葵を追いかけるが、再び白外套と対峙することに。
生身の人間でありながらマスクを付けずに平然とする白外套。その狂気に満ちた姿に荊は…。

第5話 「生命」

生存者がいるというJASA本部を目指す荊たち。
その道中で生存者・梶井五次郎とその娘で妊婦の息吹が兵士らに襲撃されているところに出くわす。
なんとか襲撃をかわした荊たち。その正体が自衛隊の亡霊、第一師団ということを五次郎から知らされる。
かつては国民を守るため戦っていた彼らに何があったのか…。そのことに思いをめぐらせる間もなく、再び第一師団に襲われる。
他の生存者の応援もあり、逃げ出すことに成功するものの、タエ子は負傷してしまう。
タエ子の負傷を治すため、三島教頭にヘリの要請をする荊。だが第一師団の存在を知った総理大臣の夏目によって妨害されてしまう。
タエ子の手当てを急ぐ葵は急遽、生存者の黒べえ親方、源内と共にJASA本部である「プラネット」へ向かう。
プラネットの驚くべき先進施設のお陰でタエ子は一命を取り留める。
そんな折、三島教頭は「掃除係」と呼ばれるコッペリオンに極秘の連絡をとっていた…。

第4話 「夕陽」

化けガラスの追撃を始めたコッペリオン。葵の見つけたハンドアローを手に追いつめる荊。化けガラスの死角を突くことで撃退に成功する。
化けガラスの不時着した危険区域、そこには高レベル廃棄物とその処理を専門にする業者「イエローケーキ」の存在があった。
その事実に憤りを隠せない荊。そんな彼女の耳に飛び込んできたのは司馬博士が行方をくらませたという連絡であった…。
至急、司馬博士を見つけるべく荊は駆け出す。だが神社の拝殿で発見された司馬博士は、すでに防護マスクを外した後だった。
司馬博士が助かるには、残り10分以内に万能薬「エーテル」を投与しなくてはならない。
博士を救うために三島教頭との合流地点に急ぐ荊たち。刻一刻とタイムリミットが迫ってくる。
タイムリミットまで数秒、ヘリから投げられたエーテルを受け取るため、荊は夕陽を背に走る!!

第3話 「希望」

生存者の捜索を続ける荊たち。
一方、三島教頭は荊が救出した生存者、谷崎から生存者のリーダー格とおぼしき「配達人」の存在を知る。
彼らの持つ車の鍵を見つけたことから、偶然にもその配達人と出会うことに成功した荊たちは彼らから旧首都での生活の実態を見せられる。
配達人の情報を頼りに残された生存者「あやめ婆さん」の救出に向かう荊たち。
そのさなか三島教頭は科学班の武者小路から配達人の正体を知らされる…。
配達人の正体は、旧首都崩壊の原因になったプラントの開発者、司馬伝次郎博士であった。
あやめ婆さんの居場所を突き止めた荊たちであったが、向かう先にはステルス機<化けガラス>の存在があった。
化けガラスが離陸する直前を狙い、荊は間一髪のところであやめ婆さんの救出に成功する。
いよいよコッペリオンの追撃が始まる―。

第2話 「未来」

タエ子の救出に向かった荊と葵の前に現れたのはタエ子に銃口を向ける生存者の姿であった。
彼(川端満男)から一人娘の未来(ミク)が行方不明であることを聞かされ救助を申し出る。
未来の捜索を続ける荊とタエ子であったが、未来の姿は一向に見当たらない。
不信感を覚え始めた荊たちに舞い込んできたのは、雪子が姿を消したという葵の一報であった。
荊たちは雪子の居場所だと思われる傾いたホテルへと向かう。
そのホテルの中で荊の前に現れたのは行方不明だった未来と雪子の姿だった。
現実に絶望する雪子に対して荊は自らの信念を打ち明ける。そのさなか、突如ホテルが崩壊を始めて…。

第1話 「人形(コッペリオン)」

過去に起きた事故の影響で廃墟となった旧首都。この地に降り立つ3人の少女、成瀬荊、深作葵、野村タエ子。
彼女達、コッペリオンに課せられた任務は旧首都に残された人命の救出。
生存者を探しながら旧首都を捜索する彼女達の目の前に現れたのは、防護服をまといながらも助けを求める生存者の姿であった。
彼の姿を見つけた荊は三島教頭の制止を振り切り救助に向かう。
汚染抗体を一時的付与するワクチン「エーテル」を荊が打つことによって、生存者は一命を取り留める。
引き続き生存者を捜索する荊たち、一方で三島教頭はテレビ中継を通じて全国の国民に対して旧首都の悲惨な現実を指摘する。
突如、鳴り響くアラーム音。彼女達を待ち受けていたものは、野生化し凶暴となった狼であった。
道中で出会った犬と一緒にいるタエ子の身を案じ、荊はタエ子の救出に向かう。