3月8日、都内某スタジオにて『フタコイオルタナティブ』 第5回目のアフレコと公開取材が行われた。当日は、20人近い記者やカメラマンが詰めかけ、スタジオはいっぱいに……。地下にあるスタジオへと続く階段にまで人があふれていた。

『フタコイ』には、主人公の双葉恋太郎役の関智一さんを含めて、『双恋』には登場しなかった4人のキャストが出演する。だが、全員、早くもうち解けた雰囲気で、現場は和気あいあい。冗談が飛んだり、互いの台詞にツッコミあったりと、笑いの絶えないインタビューとなった。


前作の『双恋』とは雰囲気が大きく変わった『フタコイ』。これまでに、プロモーションビデオやスチールなどでその辺麟は見えてたが、キャストの目からみると、具体的にどこが違っているのだろうか。

「キャラクターの性格は一新していますね。第1話を見てビックリして、楽しんでいただければ嬉しいです」と言うのは、双樹役の門脇舞ちゃん。
沙羅役の水橋かおりちゃんも「最初は一歩引いたところがなくて、双樹と対等な感じなので、前回とイメージが違って、戸惑う人もいるかも」
一方で、恋役の桑谷夏子ちゃんは「キャラクターの性格はまったく変わってない印象です」。初役の吉住梢ちゃんも「前回同様、ちょっと気が弱いところあり、恋ちゃんと仲がいいところあり。根本的に変わってなくて嬉しかったです」と、双子によって差があるようだ。「6組の中でいちばん変化の大きい双子は誰?とか、逆に変化が小さい双子は?とか、比べていただいても面白いんじゃないかとと思います(笑)」(桑谷)

また、リアルに近かった前作に比べ、今回は「現実世界ではあり得ないことが通用する世界になっています」(門脇)とか。
でも、「3人が“ニ子魂川(ふたごたまがわ)”で本当に暮らしているかのような気持ちになれる作品」(水橋)でもあり、どうやらアクションあり、日常のほのぼのありの、エンターテインメント性の高い作品になっているようだ。なんと作品中にはイカのモンスター(?)も登場するらしいので、お楽しみに。

そして、なんといっても大きな違いは、主人公の年齢。前作の二見望は中学3年生だったのに比べ、今作の双葉恋太郎は21歳。恋愛の進行度なども気になるところだ。『フタコイ』では、沙羅・双樹姉妹がフューチャーされている形だが、門脇舞ちゃんは「『双恋』で3人で当然というすり込みがされてしまっているので(笑)、1人を選んで欲しいという気持ちになれないんですよ」
水橋かおりちゃんも「3人で暮らすのが楽しくて、恋愛という概念までいけない感じです。家族みたいですよね。こんな風に感じるのは現実ではないことなので、演じていて面白いです」と、先の展開はわからないにしても、最初は恋愛要素は薄目かも……?
ただし、恋太郎役の関さんは「主人公は心に穴が空いてるキャラじゃないかと思っています。沙羅・双樹にも何かありそう。今は恋愛を意識できなくても、きっと3人で一緒に成長していくんだと思います。その先にどんな展開が待っているのか、楽しみです」と何かを予感している様子。

『フタコイ』の感想として、全員が口を揃えて言っていたのは、「スピード感があって、先の展開が読めない」ということ。映像のクオリティも高く、アフレコ段階できっちりと絵が入っているので、演技もしやすいとか……。チームワークバツグンのキャストが生みだす、まったく新しい『フタコイ』の世界をお見逃しなく!

「今回から参加させていただいたので詳しいことはわからないんですが、桑谷さんから少し教えてもらったところによると、『双恋』は中学生たちにも共感できる純粋な恋愛ものだったとか。だとすると、今回はかなりの異色作なのだなと、再確認しました。
でも、異色なのが逆に心地いい。演じている自分たちが置いていかれるようなスピード感のある作品ですね。反響が楽しみです。
現実では、双子の両方と親しくなれる機会なんてありませんから、いい機会なので、男代表として疑似体験します(笑)!皆さんも恋太郎と共に楽しんでいただければと思います」
「探偵事務所で助手として働いているのか、遊びに来ているのか、よくわからない不思議な関係の3人です。
『双恋』は2学年離れていて子供扱いされていましたが、『フタコイ』もかなり年齢が離れているので、恋愛まで持ちこめるのかな?演じている私たちにも、まだよくわかっていない部分があって、ドキドキしながら演じています。
来週が予想できないどころか、次のシーンが予想できない作品になっていて、何回見ても楽しめる作品になっていると思います。背景も書きこまれていて、ひとコマひとコマにヒントが隠されていたりするので、見逃さないでくださいね。
双樹の性格も、前作とは変わっているんですが、みんながいいと思っている根本的な部分は変えずに演じていきたいと思っています」
「言いたいことは全部舞ちゃんに言われてしまいました(笑)。ですので、個人的感想を。
絵が凄く綺麗です。グリグリ動いています。お菓子を食べながら見ていたら置いていかれてしまうかも。細かいところにおいしいシーンがあるので、じっくり見ていただきたいと思います。
現実世界とはちょっと違う世界のお話ですが、キャラや街の雰囲気は本当にありそうな気がします。紗羅は、今は双樹と対等なんですが、もしも将来、決断を迫られたら、やっぱり引いてしまうと思います。そういうところは変わってないですね。
皆さん、今までに発表された絵を見ていろいろと想像しているでしょうが、たぶん当たりません。いい意味で裏切ってくれる作品なので、いい意味で“やられた”と思ってくれたら嬉しいです」
「『双恋』とは雰囲気は一変して、まったく違う話になっています。でも、6組の双子が登場するという根本的な設定は変わってないし、恋・初の場合は性格も変わっていません。それなのに、ここまでストーリーの違う作品を作れるということに、まずビックリしました。
前回の主人公の望が中学3年だったのに比べて、今回は21歳。恋太郎に自分の年が近くて、台本を読んでいても感情移入しやすかったです。年齢や立場によって、見方や感じ方が違う作品なんじゃないかなと思います。ですから、いろんな方に見ていただきたいです。
きっと楽しい作品になると思います。私も視聴者の方と同じような気持ちで、一緒に楽しんで観たいです」
「いい部分はなっちゃんがすべて言ってくれたので、私はこれといって言うことはないのですけれども(笑)、前回を観たことがある人も、今回初めて観る人も、両方の方が新鮮な気持ちで楽しめる作品にできあがっていると思います。
これだけ違うストーリーなのに、『双恋』の6組が『フタコイ』でも変わらずに出ているのが面白いですよね。
まだ、今の時点でどんな話になるのか全然見当がつかないので、何と言ったらいいかわからないんですが、テンポよく、どこか不思議で、かっこいい作品になっていると思います。皆さんも楽しく見てください。応援よろしくお願いいたします」
「いかにも好々爺といった感じの、優しそうで、柔和なお爺さんですが、実はヤクザの大親分なんですよね。本当は人間味溢れる人なんだと思います。優しくドスを利かせる演技を目指していきたいです。長い間生きてきた人間の、人生経験みたいなものが出せたらいいなと。
(名字が桜月なので、双子の娘がいるはずと門脇舞ちゃんと水橋かおりちゃんに教えられて、驚く広瀬さん。ご存知なかったらしい……(笑))
それは……大変楽しみです(笑)。ストーリーが展開していくに従って、どんどん面白くなっていくでしょう。ご期待ください」
「最初に、キャラの絵を見る前に役名を聞いて、もっと中年の女性かと思っていたんです(笑)。でも、意外に若かったです。36歳ぐらいとか。
商店街の会長で、杉作精肉店を切り盛りする若女将なんですね。恋太郎にとっては下町の頼りになる太っ腹姉さん、沙羅・双樹ちゃんにとっては少し若いけど母親かな?そんな感じで可愛がっているんだろうなと思って演じています。愛情を持って、たまには優しくたまには厳しく、主人公たちを支えていきたいですね」
「恋太郎の兄貴的存在ですね。恋太郎が歩いているところによく遭遇し、釣りをしていたり、はたまたあるビデオを買っているところを双子に見られて大変な思いをする(笑)。ものすごく人間味溢れている役です。たいして喋らないんてすけど(笑)、さりげなく恋太郎と沙羅・双樹を見守っている感じで、非常にやりやすいですね。
(関智一さんから豆腐作っている場面がないというツッコミが入る)
(開き直って)豆腐を作っている場面はまったくないですね(笑)!
作品は、シュールなギャグがてんこ盛り。恋愛もばっちりです。皆さん、お楽しみに」